加熱式タバコ | 乳幼児の誤飲に注意
先日、国民生活センターからこんな発表がありました。
乳幼児による加熱式たばこの誤飲に注意
普通のタバコよりも短いため、子供が口に入れやすいとのこと。
報告を見ると長さだけではない問題がありそうです。
報告の詳細についてはリンク先の一番下にPDFがありますのでそちらを見てください。
今回はその報告を見て感じたことを書いてみたいと思います。
発表資料
主な調査結果
■形状、サイズ等
・すべての銘柄は子どもが誤飲しうる形状でまた、12銘柄中9銘柄は、子どもの口腔(こうくう)内に容易に収まるサイズでした
■たばこ葉中のニコチン量
・すべての銘柄で、1本分のたばこ葉には嘔吐(おうと)を引き起こすおそれのある量のニコチンが含まれていました
■表示等
・スティック等の商品のパッケージに、誤飲に関する注意が記載されている銘柄はありませんでした
・本体キットのパッケージ等の注意表示には、すべての銘柄で、子どもの手の届くところに置かないようにといった旨の記載がみられました
・販売者が運営する商品の公式ホームページには、6銘柄(1タイプ)では誤飲への注意の記載がみられましたが、他の6銘柄(2タイプ)ではみられませんでした
とのこと。
何が問題か?
大きさが問題なのか?
報告書本文に記載があるのですが、紙巻のタバコと加熱式のタバコを比較しているのですが、比較の紙巻タバコは吸う前の大きさで比較しています。確かにiQOSやPloomTechは吸う前でも吸った後も子供の口に入る大きさですが、紙巻タバコは吸えば短くなりますので比較の対象にならないです。
確かに小さいということは乳幼児の口に入るということも考えられますが、私は大きさが問題の主ではないと思います。
意識の問題
私は加熱式タバコに対する意識の問題だと思います。今までのタバコは吸えば灰もでますし、しっかりと消さないと火災の原因にもなります。
そのため吸った後は灰皿で消火し、後でまとめて捨てるという意識があります。
吸い殻も匂うので当然家族とは離れた場所にまとめているはずです。
しかし加熱式のタバコは火もつけませんし灰もでません。PloomTechに至ってはプラスチックのカプセルが残るだけです。
においも少ない(臭くない)、副流煙もないということで安全という認識を持っている方も多いと思います。
吸った後もそのままゴミ箱へということも十分理解できますが、やはりタバコということを忘れてはいけません。
実際に私の周りでもiQOSにしてから家の中で吸うようになったという人もいます。
しかし加熱式といえども、今までの紙巻と同じように吸う前も吸った後も家族とは分けて管理するべきと思います。
まとめ
いくらパッケージに注意文を記載しても使う側が意識しなくてはこうした事故は出てきます。紙巻タバコも30年ほど昔は家の中で吸っている家庭が多かったと思います。
ジュースの空き缶を灰皿代わりにして子供が誤飲するということも聞いたことがあります。
今に始まったことではなく、タバコの誤飲は昔からある話です。
誤飲というのは、起こってはいけないことと思いますが、加熱式のタバコもニコチンを含んだ「タバコ」ということを認識する良い機会だったのではないかと思います。
いくら加熱式で周りに害がないといってもやはり配慮は必要です。
吸う側に周りに対しての配慮がないと、加熱式が普及しても愛煙家に対する風当たりは強くなるばかりと思います。
におわなくてもタバコを吸わない人にとってはタバコの煙には変わりがありません。
そのことを忘れないようにしなければと、今回の報告を読んで強く思った次第です。